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SDGsとは?2030年の世界地図帳から読み解く日本の未来の展望

SDGsとは?2030年の世界地図帳から読み解く

最近、「SDGs(エスディージーズ)」って聞くけど、なんだかよくわからないという方が大半なのではないでしょうか。それは、言葉も英語で難しいし、SDGsが掲げている17のゴールも日本とあまり関係がない部分が多いように思います。

しかし、日本経済が今後、アメリカや中国、ヨーロッパなどの世界の国と渡り合って行くのには、実はむしろ「SDGs」が必要だということです。その内容について、メディアアーティストの落合陽一さんの本に記されています。

2030年の世界地図帳

2030年の世界地図帳 あたらしい経済とSDGs、未来への展望(著:落合陽一)

SDGsについては、過去に記事を書きましたので、SDGsの基礎知識についてはこちらをご覧ください。

SDGsとは? 【現代社会の基本】持続可能な開発目標「SDGs」とはなにか?

私はよく海外旅行に行きますが、旅好きな方でもSDGsやニュースでは報道しない世界の動きなどを学んでいるだけでも、現地に行ったときに考え方や気づき、学びなどがあると思いますので、こちらの記事を参考にしてみて下さい。

では、なぜ今「SDGs」なのか?

2000年代からインターネットの普及によってアメリカIT企業のGAFAM(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)を生み出し、さらに約14億人の人口を抱える中国の経済が発展しました。資本主義が世界を覆いつくす一方、貧富の差はますます拡大し、先進国に暮らしていても、深刻な貧困に脅かされている人は珍しくありません。また、アメリカや中国だけでなく、新興国のインドやアフリカの躍進も注目をあつめています。

世界ではさらに、AIやIotの普及、自動運転技術の登場、ゲノム編集技術などのテクノロジーの発達も進んでいます。また近年は、過去に類例のない猛暑、熱波、豪雨など異常気象が発生おき、地球温暖化などの大きな地球環境の問題もあります。

これらの様々な諸問題がある現代社会では、10年先の仕事内容や働き方を想像することすら難しいと感じます。そういった観点で、なにか具体的な目標に立脚して身の回りの物事を考えてみる必要があります。そのためには「SDGs」が重要になってくると思われます。

SDGsの17のゴール

SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)は、持続可能な世界の実現のために定められた世界共通の目標のことです。それを達成するために、国連が17のゴールを掲げ、2030年の達成を目標としています。

SDGs 17個のゴール

  • 1  貧困をなくそう
  • 2  飢餓をゼロに
  • 3  すべての人に健康と福祉を
  • 4  質の高い教育をみんなに
  • 5  ジェンダー平等を実現しよう
  • 6  安全な水とトイレを世界中に
  • 7  エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  • 8  働きがいも経済成長も
  • 9  産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 10 人や国の不平等をなくそう
  • 11 住み続けれるまちづくりを
  • 12 つくる責任 つかう責任
  • 13 気候変動に具体的な対策を
  • 14 海の豊かさを守ろう
  • 15 陸の豊かさも守りう
  • 16 平和と公正をすべての人に
  • 17 パートナーシップで目標を達成しよう

SDGsは身近な目標に

SDGsの母体であった「MDGs(エムディージーズ)」は、2000年から2015年にかけて開発途上国のみを対象に実施されてきました。しかし、今回のSDGsの対象は先進国と開発途上国の両方になりました。グローバル化が進んだ現代社会では一国だけでは抜本的な問題解決が難しいこともあり、全世界を対象とした包括的な枠組みとして導入されました。

さらに、MDGsとは違い、国連やNGO(政府間協定によらずに設立された国際協力組織のこと)などの公的機関だけではなく、企業が策定・運用にかかわるようになりました。営利組織である授業は利潤を求めなければいけませんが、それと同時に持続可能性を追求することが、企業にとっても長期的な利益につながるという観点のもと、産業界へ協力を求める内容になっています。

以前のMDGsとは違い、「なんか遠くの世界でやっている施策だな。」という認識から、私たち一般の一国民でも「なにか関係ありそう。」と思えるのではないでしょうか。私の働いている会社でもSDGsの取組に前向きですし、SDGsについて学んでからは、個人的にもいつも使っている鞄にエコバッグを入れています。このように少しでも世界の問題を意識することが大切だと思います。

日本でSDGsが深まらないワケ

「SDGsがいいのはわかったけど、あんまり日本では浸透してなくない?」という疑問が浮かぶかもしれませんが、日本でSDGsが深まらないのには理由があります。

主題となるゴールと各国の問題の結びつきのわかりにくさ

17のゴールがありますが、それはそれぞれの国によって抱えている問題が違うので、そのまとまりのなさに戸惑うかもしれません。例えば、目標2に「飢餓をゼロに」とありますが、日本ではあまり想像できず逆にまだ食べられるのに廃棄する「フードロス」問題の方が自分事として捉えることができるのではないでしょうか。そのような抽象的な部分もあり、理解しにくいものになっているのです。

持続可能性のわかりにくさ

SDGsは日本語では、「持続可能な開発目標」ですが、持続可能な開発と言われても、ピンっとこないですよね。言葉だけではなく、身近な例を思い出した上で、サステナビリティ(持続可能性)に関して、考える必要がありそうです。

問題解決の過程の複雑さ

例えば、SDGsで掲げている環境の問題などは、一国の努力では到底解決できない問題が多いことにも日本で理解が深まらない理由の一因になっています。また、インターネットの発展により自国にとどまらず、国を超えたビジネスを行う企業が数えきれないほど増えてきています。これも一国だけではどうにもならない解決できるものではないのです。

そのような3つの理由があり、日本ではSDGsの理解がまだあまり深まっていないのです。

今後の日本とSDGsの関わり方

現在の主要産業には大きく分けると4分割されます。

情報の層

アメリカン・デジタルのGAFAM、これに対抗するチャイニーズ・デジタルのBATH。この2つの情報産業が衝突を始めています。

工業の層

巨大な内需と安価な労働力、人口動態で中国が世界の工場として機能しています。

資源の層

資源が豊富な中東やアフリカが鍵を握ります。

法と倫理の層

パリ協定やESG投資(環境・社会・企業統治に配慮している企業を重視・選別して行なう投資のこと)、GDPR(一般データ保護規則)、SDGsなどのヨーロッパ主導のルールによる支配を目論んでいます。

日本は米・中・欧の中間地点に活路がある

日本は今後、アメリカや中国、インドやアフリカ諸国などの情報・工業・エネルギーの各層とは違った尺度で戦っていかないといけません。それは日本ではアフリカや中東などとは違い、資源は限られていますし、今までの大量生産・大量消費のサイクルの社会では、アメリカや中国のコストと性能の競争には勝てず、さらにレッドオーシャン化も起こります。

そこで日本では職人技のものづくりや、ブランド価値、SDGsなどのヨーロッパ理念に同調しつつ、アメリカや中国の中間に立つことで独自の存在感を発揮できるのではないでしょうか。

まとめ

SDGsや世界の動向は、現実の世界では実生活に落とし込むことは難しいかもしれません。しかし、知識として頭に入れておくことで、今後活きてくることもあるかもしれないですし、少しずつでも取り組めることがあるかもしれません。ぜひ、何かの行動になるきっかけになればと思います。

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