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【読書感想】「旅をする木」を読んで感じたこと(著:星野道夫)

【読書感想】「旅をする木」を読んで感じたこと(著:星野道夫)

なにげなく本屋で「旅をする木」という本に出会い読んでみましたが、かなりいい本でした!

 


 

「かなりいい本」という抽象的な感想を述べてしまいましたが、具体的に言いますと、テクノロジーが発達した現代社会の日本では、感じることのできない人間本来の姿を感じることができます。

 

著者の星野さんは、アメリカのアラスカで生活しており、アラスカの野生動物の研究や撮影をしている中で、感じたとことをエッセイとして33篇に分けて紹介してくれています。

 

今回はその中でも特に私の心に響いた部分をピックアップしてご紹介いたします。

 

「旅をする木」を紹介

 

章のタイトル「春の知らせ」

 

日々生きているということは、あたりまえのことではなくて、実は奇跡的なことのような気がします

 

アメリカのアラスカというとマイナス50度の世界です。そんな厳しい環境でも、ベニヒワ(小さな小鳥)やカリブーの子供などの動物たちは力強く生きていることから、星野さんが実際に感銘を受けた感想が本書では綴られています。

 

これは、日本の都会では決して感じることのできないことだと私は思いました。普段、普通に暮らしていると、他人と自分を比べたり、他人の目を気にしすぎたりしてしまい、今生きているという実感をあまり意識していないことに気づきました。

 

このことに気づくことで、生きていることは奇跡的なことだから、今この瞬間を頑張ろうと思いました。

 

章のタイトル「オオカミ」

 

情報があふれるような世の中で生きているぼくたちは、そんな世界が存在していることも忘れてしまっているのでしょうね。けれどもしばらくそこでじっとしていると、情報がきわめて少ない世界がもつ豊かさを少しずつ取り戻していきます。ぼくたちが忘れてしまっていた想像力のようなものです

 

アラスカのルース・アンフィシアターと呼ばれる地域には、6000m級の高山に囲まれた円形状の場所があります。そんな何もない世界で星野さんが思った感想です。

 

これはグーグルやユーチューブなど手軽に情報が入りすぎてしまっている現代社会において、極めて重要な感性だと思います。

 

会社でもそうですが、自分の頭で考える人が非常に少ないように思います。「上司が言ってますから」とか、「ユーチューブで言っていたから」とか、人から聞いたことや見たことを自分で考えもせずに、右から左にそのまま流す人が多いと思います。

 

アラスカに行くのは少しハードルが高いですが、スマホを置いてどこか自然が多い所に行き、一度情報を遮断することも一つありかなと思います。

 

章のタイトル「オールドクロウ」

 

近代化との狭間で価値観が多様化し何を心のよりどころとしていいのかわからない

 

これは1994年ごろにアメリカの先住民族である「グッチン・インディアン」の若者が発言した言葉です。この言葉を聞いて正直私は驚きました。

 

令和の現代社会は情報が溢れかえり、またコロナウイルスをきっかけに人の価値観の多様化にさらに拍車がかかりました。そんな状況で何が正解かが全くわからないこの世界でも、新しいことに挑戦し試行錯誤を重ね、自分なりの正解を探していかなければなりません。

 

でも、それは我々の時代だけの悩みではなく、27年前のインディアンでも同じような悩みを持っていたことに衝撃を受けました。そういうふうに同じ悩みをもった人が昔にもいたということがわかっただけでも、気持ちが少し楽になる感じがしました。

 

まとめ

本書は星野さんが、アラスカという場所に住んでいるということや野生動物のカメラマンということが相まった貴重な体験談が綴られています。

 

日本で普通に暮らしていては、絶対に体験できないことを星野さんの文章を読むことで疑似体験することでき、今までにない新たな気づきを与えてくれる作品になっています。

 

ぜひ実際に「旅をする木」を読んでみられてはどうでしょうか。

 


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